愛知県立芸術大学卒業作品展

今日、愛する母校、愛知県立芸術大学の卒業制作展を観てきた。

毎年、カラーが違うが今年は少し大型のインスタレーション等も少なく大人しい印象を受けた。(作品数も少ないのか?)

ただ一人ひとりがこの日のために普段は不真面目な生徒も様々な思いをのせて制作してきたのだと思うと感慨深い作品にもいくらか出会えた。

 

それぞれの科によって気風が異なり個人的な印象では、油科は個人主義、自分の表現や時代性に敏感な反面、質や技術といったものがおろそかになりがちな気風。

(真面目な生徒でも絵具の透明色と不透明色の違いを知らなかったりする事もある。)頭が先行しがちだ。日本画は、質や技術といったものを重要視する教育から自分の表現を掘り下げる事は後追いになり油科とは対照的な印象。彫刻科はどちらの要素もあるが、何よりまずは行動、といった風に制作へのアプローチの違いをいつも面白く感じている。もちろん個人によって様々なのだが教員の差によるものが大きいだろう。

ちなみに愛知県芸の内情として、日本画は基本的に日本美術院という画壇の先生方のみで構成されているのだがこれは国内の美術のマーケットを重視したある意味現実的な方針の為とも考えられ、結果的に似たような画風がそろう。(似たような絵という点は油科も同じ事が言えるが)

対照的に油画科の教員で画壇所属の先生はとても少なく、非常にコンテンポラリーに偏っている。そのためなのか、語弊を含むのを承知で言うならば油画科の卒業生は学校を出た後で制作発表の面で路頭に迷う事も少なくない。油画科は縦の繋がりやマーケットとの繋がりも個人で築くためその辺は基本無責任ともとれる教育に見える。彫刻科の卒業生はまず彫刻というジャンルが他のジャンルに比べ売り買いのハードルが非常に高い為、まず就職といった選択になるのではないか。またバイタリティの高い生徒が多いのかどこか遠くに行ったり何をしているか分からない人も多い。ただ皆、頑丈そうなのできっと元気にやっているのだろう。

 

卒業作品展に行くと普段、忘れていた人達の事も思いだす。そして一つひとつの作品が自分に刺激をくれる。それらにはきっと苦悩や不安、期待といった青春期の子達の"まごころ”が間違いなく込められているからだ。(自分の時もたっぷりのまごころを込めた作品を提出したのだが、誰も落ちないと言われていた院試に落ちたのはいい思い出となっている・・・それについてはまた後に書きたい。)

 

 

そして、本音を言うならば、どうか目立った才能が今後、芽吹く事がありませんように・・・彼らに(僕にも)幸せな未来がありますように。

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